6月27日 Varanasi Last Day
朝食を食べて、男5人でガンジス川沿いを歩く。
昨日のカフェに行く。
みんなは初めて。
僕は昨日行った名物アップルパイがあるカフェにリベンジに行くのだ。
本当はアイスクリームが乗ったアップルパイを食べたかったのだけど、昨日はアイスクリームがなかった。
ただそれだけの理由。
「まだ着かないの~?」
「あと半分ぐらい~」
なんて話しながらとぼとぼ歩いていく。
着いてがっかり。今日もアイスがなかったのだ…
仕方ないので普通のアップルパイを注文した。
美味い。
カフェで1時間ぐらい話したところでまた来た道を引き返す。
牛の沐浴に鉢合わせたり、火葬を見たりしながら。
宿で昼食を食べたあと、みんなと別れて毎日行ってるラッシー屋に行く。
僕らがカフェに行っていた間、友人Hはインドの打楽器を叩きに行っていた。
ここで合流予定。
行くついでに、頼んでおいたシルバーリングを取りに行く。
店主が「これは良い石だ。いくらだった?」と聞いてきたので、良いものを選べたと自負している。
ちなみにラブラドライトという石。
光を当てると輝き出す。
ラッシー屋で合流した友人はタンバリンを買っていた(厳密に言うとタンバリンではないそうだ)
高校は吹奏楽部、大学では軽音楽部のドラムでならしているのもあってか、一味違う楽器のように聞こえる。
バナナラッシーを2杯頼んでだらだら。
オーナーのソナさんといつも話しかけてくれるアカシ(アカシャ?)さんは日本語がとても上手。
ソナさんとなんだか深い話をした。
「モノが人を幸せにしてくれるわけじゃないんだよね」なんて話とかいろいろ。
彼が「指輪ここで作ったやつ?」と聞いてきたので見せる。
値段を伝えると、石は相場かそれより安いぐらい。
指輪の部分が相場より高かったようだ…
まぁ日本でオーダーメイドするのに比べて安いんだし満足満足(と言い聞かせる)
アカシさんにも挨拶して、ラッシー屋をあとに。
宿に戻っての最後の夕食は鶏からマリネパスタ。
この鶏からマリネがめちゃくちゃ美味しい。日本に帰ってからも作りたい。
宿を出る時のみんなの見送りが嬉しかった。
こちらが宿のスタッフのお二人。
大通りでリキシャを探す。
どのドライバーに聞いても2人合わせて600~800ルピーだと言い張ってくる。
来た時は250ルピーだ。
声を張り上げて交渉した結果が500ルピー。
これじゃとても乗る気になれない。
鉄道の時間もあるしやばいな…と思いながらも、粘り強くリキシャ探しと交渉を続けた結果、300ルピーで乗せてくれる人を発見。
来た時より高いが、相場の範囲内だ。
長くいた土地を離れるものはなんだか寂しい。
夜のガンガーに別れを告げる。
駅で鉄道を待っていると、物乞いの子に出会った。
まだ5歳にも満たないような男の子が、懇願するように座ってる僕らの脚に頭を擦りつけてくる。
物乞いのふりをして金儲けする輩もいるらしい。
物乞いをしている方が儲かるから学校に行かせない親もいるなんて噂も聞いたことがある。
だけどもしこの子が本当にお腹を空かせていたら?
心のなかで葛藤する。
もう少しここにいるようならお菓子でも買ってきてあげようと思っていると、彼は僕らのもとを離れた。
結局何も渡すことはなかった。
男の子の体温だけが太ももに残った。
その子はしばらく周りのインド人にも物乞いをしていた。
無視して通り過ぎる人。
何もないのよとジェスチャーしていた物乞いの子と同い年ぐらいの子どもを連れているお母さん。
男の子をひっぱたこうとしていた男性。
お金を渡した若いインド人3人組。
お金をもらった後、彼はどこかに駆けて行った。
彼は誰のところに戻るのだろう。
母親だろうか。物乞いビジネスの元締めだろうか。
ぼーっとさっきの出来事を思い返していた。
お金やモノを渡しても、根本的に何も変わらない。
そりゃそうだ。そんな問題を解決できる人ではないのだから。
できないからこそ僕が何かを渡して彼らの生活が回って行くなら、それはそれでありなのかなと思ったりした。
インド最後の鉄道に乗る。
普通の長距離列車だと約15時間かかるところを9時間程度で行ってしまう特急列車。
宿で取ってもらったやつがたまたまこれだった。
ぱっと見た感じこれまで乗ってきたやつと大差はない。
中もまぁ一緒。
ただエアコンが付きクラスの車両は連結されていないので、必然的に乗ってる人はそれなりにお金がある人になる。
時刻はもう22時。
ベッドメイキングを済ませて、早々に寝ることにする。
いよいよインドの最終目的地デリーへ。
僕らのインドの旅にもついに終わりが見えてきた。