僕の旅のこと

2016年5月〜8月の海外バックパッカー、そして2018年10月〜から挑む、みちのく潮風トレイル踏破のこと

14日目 : だけど僕らはくじけない

この辺りは一定の時間になると、音楽が流れます。

朝6時の音楽とともに起床。


テントを張った公園は地元の方の散歩コースになっているようです。

朝食を作っていると、「気をつけてね」とか「寒くなってきたから風邪だけはひかないようにね」と声をかけてくれる方もいらっしゃいました。


いつものごとく2時間後の8時に出発です。

未開通ルートをバスで抜けて、次の開通ルートである大槌町に入りました。

最初の目的地に定めた、蓬莱島に向かいます。

浪板海岸から旧道を通って、大体1時間ほどで着きました。

どこの海岸も津波の被害を受けていたり、今後の津波対策のために防潮堤が建設されています。

コンクリートで固められた浜を見ると、どうにも不自然に映るわけですが、それもまた仕方がないことなのですね。

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余計な話は置いておいて、これが蓬莱島です。

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ひょっこりひょうたん島」のモデルになったとされています。

釣り人がちらほらいて、ゆったりした時間が流れていました。

島の方に行く間、ソーラーチャージャーを使って、モバイルバッテリーを充電してみることに。

昨日の野営地周辺では電源を取るところがなかったのです。


前来た時はこんなに近くまで立ち寄れなかった記憶があります。

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大槌町に入った時に散歩していた男性がいたのですが、「ずいぶん工事も進んできてる」とおっしゃっていました。

いろんなところで復興工事が行われています。

歩きやすくなるのは、それが済んでからかもしれません。

 


島の方から戻って、モバイルバッテリーを確認すると多少なりとも充電できているようでした。

バックパックに装着してみました。

ダンゴムシのようです。

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蓬莱島から大槌町の中心部に向かって歩いて行く途中に漁港があります。

干物を作っているお店があったので、写真を撮らせていただいていると、お店のおばあちゃんが「まぁ、中で休んで。」と。

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お言葉に甘えて中に入ると、コーヒーにパン、小アジの唐揚げに、マンボウ、鮭のカマ。いろんなものをおすそ分けしてくれました。

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結局1時間ほどお話ししたりしてゆっくりさせていただきました。

この先でテントを張れそうな場所を聞いてみると、「宝来館の女将さんに話して、駐車場かどこかに張らせてもらえば良いよ。」とのお返事が返ってきました。

宝来館というのは、4年前泊まった立派な旅館です。

女将さんは震災の語り部としても活動されていて、泊まった時にお話を聞いた覚えがあります。

泊まって良いかはさておき、今日この辺りまで進みたいなーと思ってたあたりに宝来館があるので、訪ねてみることにしました。

「歩いて旅をしているといろんな出会いがあるでしょう。これも良い出会いだね。」とおばあちゃんが言ってましたが、まさにその通りです。

ありがとうございました。

 


さて、大槌町中心部に向かって歩き出します。

橋を渡っていると、トレイルのバンダナを持っているご夫婦とすれ違いました。

思わず、「トレイルですか?」と声をかけてしまいました。

今日は震災後初のおおつち産業まつりだそうで、そこのブースのクイズに正解するともらえるそうです。

これは行かねば。ということで、産業まつりの会場に立ち寄ります。


クイズをやってるブースを見つけたので、前まで行ってみると、中にいたレンジャーの方が、こちらに気付いて声をかけてくれました。

大船渡のレンジャーをしてる方で、今日こちらに来られていたそう。

なんでも僕が今日大槌町入りするという情報があったようですが、連絡手段がなく、ほっといたら来るんじゃない?みたいな感じになってたそうです。

ええ、その通り来てしまいました。

ブースの前で記念写真を撮りました。

Twitter大槌町観光PRアカウントに載るそうです。


隣には三陸鉄道のブースがあったので、普段は盛駅の駅員をしてる方も交えてお話を。

歩いたら1日、電車だとあっという間。

それだけ見落としてるものもあるってことですよね。とレンジャーの方がおっしゃっていて、全くその通りだなぁと思いました。


駅寝ってどうなんですか?みたいな話もさせていただきまして、今後の参考にしようと思います。


出発前に、「精を付けないと」ということで、駅員の方にクレープを買っていただきました。

少し小高いところにある公園に登って、町を見ながらいただきます。

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4年前来た時、もちろんどこも震災の被害を受けているわけですが、一番復興工事が進んでいない印象を受けたところが、ここ大槌町でした。

そう思うと、新しい道路もでき、町の形を取り戻しつつある気がします。

ちょうど産業まつりの会場から、ひょっこりひょうたん島のテーマソングが流れてきました。

ここで聴くと、なおさら染みる歌詞になる気がします。

「苦しいこともあるだろさ

悲しいこともあるだろさ

だけど僕らはくじけない」

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少しの休憩を終えたのち、宝来館に向かうため、大槌町を後にしました。


道中工事のため立ち入り禁止になっているところがありましたが、今日は日曜日。

工事をしていないことをいいことにずんずん中に入って行きます。

1時間ほど歩いて宝来館に到着。

フロントで事情を説明すると、快く駐車場にあるデッキを使っても良いと言ってくださいました。

旅館の駐車場にテントという不思議な光景です。


普段は日帰り入浴をしていないそうですが、特別に入らせていただきました。

図々しくて申し訳ないです。


明日は釜石市街に入ります。

新しい靴を探しにイオンに行く予定をしています。

 

本日の歩行距離 : 約13km