僕の旅のこと

2016年5月〜8月の海外バックパッカー、そして2018年10月〜から挑む、みちのく潮風トレイル踏破のこと

22日目 : 岩手県ルート終了

朝起きるとお父さんはもう仕事に行ってました。

お母さんに曰く、「昨日楽しかったみたい。また来てねって言ってたよ。」とのこと。


本当に人との出会いに恵まれた旅になってるなぁとひしひしと感じます。

トレイルを終えたらお世話になったとこを巡るのも良いなぁ(もちろん電車とかで)と思っているのですが、行きたいところがいっぱい。ありがたい限りです。


朝ごはんをいただいて、お母さんとおじいちゃん、おばあちゃんに見送られて出発です。


今日は陸前高田市を抜けて気仙沼に入るルートです。

ほとんど舗装路を歩くことになるはず。

気仙沼の唐桑半島を一周するのですが、ちょうど南端にキャンプ場があります。

そこまで歩くと30km弱。さぁ歩けるのかというところ。


昨日お母さんが言ってました。

「被災地にこんなものが建ちました。って紹介されるけど、そこから少しカメラをずらしたら空き地が広がってるんだよね。都会だと東京オリンピックとかで盛り上がってるけど、置いていかれてるような感じがする。」と。

ブログではさらさらーっと1日の流れを書くだけになっちゃってますが、陸前高田市に限らず街の中を歩くとその辺りで復興工事が行われています。

ただここ(陸前高田市)は規模が違うと感じました。

トレイルコースを歩いていても、工事車両の多いこと多いこと。

気がつくとカメラのモニターに砂が付いていたので、ダンプカーの巻き上げる砂埃がかなり舞っているのでしょう。肺にも悪そうです。

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そんな感じでしばらくずーっと国道沿いを歩きます。

少し道から逸れて、有名な「奇跡の一本松」にたどり着きました。

少しの間黙祷を捧げてから、写真を数枚。

震災前のような松並木を取り戻すための活動も行われているそうです。

街も松並木も、後何年で姿を取り戻すのでしょうか。

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一本松を離れて、またトレイルコースを歩きます。

ひたすら国道やら県道です。

この先気仙沼に入ってもしばらくずーっと。

舗装路を長く歩くのもかなり足に負担が来ますね。

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気仙沼に入ってから、荷物を降ろしても問題なさそうな空き地を見つけたので、お昼休憩を取ることにしました。

靴下を脱いでみると、こんなとこにマメなんかできんのかいってとこにマメができてました。

どっか治るとどっか痛めます。まぁ重い荷物を背負って歩いているわけですから仕方ないですね。

お昼ご飯はお母さんが持たせてくれたおにぎりです。

別れ際にお礼を言うと、「こんなことしかできないけど、応援してっから!」と言ってくれたのを思い出して、頑張らねばという気持ちになってきました。


またずっと舗装路。

15時前ぐらいになって、もう少し歩いたら遊歩道、そして今日のゴール地点のキャンプ場というところまで来ました。

だいたいあと6~7kmだったと記憶しています。

15時って微妙な時間ですよね。日が暮れても遊歩道出れなかったらたまったもんじゃないです。

いつぞやの普代浜前、暗くなっても山を抜けられなかった時は、恥ずかしながら軽くパニックになって、トレイルの整備を進めている「みちのくトレイルクラブ」の方に電話をしてました。


まぁそんなこともあってどうするかなー、とりあえず結構歩いたしコンビニで一休みしようかなーと思って、コンビニの駐車場を歩いていると、僕の隣に車が止まって、中から知ってる人がジュースを持って現れました。

実は学生時代気仙沼は何度か来たことがあって、今日気仙沼入りした直後、Facebookに投稿してたんです。 

それを見て来てくれたようです。

ありがたいです。


何かムービーを撮られながら、今日どこまで行くのかといった取材を受けました。

何に使うんだろうとか思ってましたが、その方のFacebookに載ってました。

ムービーと「気仙沼区間にいるので、皆さんよろしくお願いします!」的な感じの投稿です。

いろんな方にお世話になってますほんと。


休憩する場所を探してることを伝えると、近くの古民家を改装した喫茶店に案内してくれました。

その方はまたお仕事へ。僕は喫茶店へ。


「あずきばっとう」なるものを注文しました。

おしるこにもちもちした麺が入った郷土スイーツのようなものです。

おしるこに麺という組み合わせに抵抗がある方もいらっしゃるでしょうが、僕はあまりそういうの気にしません。

なかなか美味しかったです。

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お店のお父さんが今の工事の状況のお話をしてくれました。 

歩いて前に進むことよりこういうお話を聞くことの方が大切です。

市内でも進み具合に差があること。なんなら工事担当してた建設会社が破産して防潮堤の工事がストップしてること等々。

国からお金が出てるでしょうに、なんでそんなことになるのか不思議でしょうがないですが、まぁそうらしいです。

震災からずいぶん経ちましたが、本当に道半ばです。


そして時間は16時ごろ。

とりあえずキャンプ場まで行かなくては寝る場所がありません。

お店のお父さんに遊歩道に出ずに、このまま国道を下って行くかどうするかの相談をさせてもらうと、一旦お父さんに遊歩道入り口の駐車場まで送ってもらい、遊歩道沿いの見どころを一通り見たら、遊歩道から出た先の次の駐車場でまた僕を拾ってキャンプ場まで送り届けようかと言ってくれました。


日が沈む中歩くことを考えると、甘えさせていただいた方が良い気がしたので、お願いすることにしました。

店内でお父さんと写真を撮って、出発です。

写真はお店のFacebookに上がってます。

さっきのムービーもですが、髪の毛ぐらい整えたらよかったと心底思いました。


折石・大釜・半造というジオポイント、まぁ岩ですが、歩いて遊歩道を歩いて数分の距離に集まっています。

一旦下ろしていただいて、遊歩道を歩きます。

これが折石。一番分かりやすかったので写真を撮りました。

昭和の地震の時に先端部分約2mが折れたから折石らしいです。

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半蔵だけ少し離れたところにあります。

また少し歩いて半造を探します。

宮城県では、観光版トレイルの「オルレ」なるものを推しているらしく、そのリボンが結構くくりつけられてました。

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我らがみちのく潮風トレイルのリボンは見てません。


さて、肝心の半蔵ですが、どの岩がそれなのかさっぱり分かりません。

一応それっぽいものを見かけたのですが、特に看板があるわけでもなく…

あとでお父さんにそのことを聞いてみましたが、半造はあまり特徴があるわけではないとのことでした。

見つけられなくても仕方ありません。


また乗せていただいて、唐桑半島の南端へ。

ここにはビジターセンターがあります。

閉館時間を過ぎていましたが、お父さんが館長と知り合いらしく、中に入れていただきました。

トレイルの紹介コーナーもありましたが、ここも圧倒的にオルレ推し。

10月から始まって200人近く来てるそうです。暖かくなったらもっと増えるんじゃないでしょうか。


しばらく見学してキャンプ場へ。

テントを張ってブログを書いているとFacebookに動画を載せてくださった方が、風呂連れてってやるとメッセージを下さりました。

20時過ぎにお迎えが。

近くのユースホステルに用事があるそうで、どうやらそこのお風呂をお借りできるそうです。

お風呂をお借りした後お話ししてると、布団は出せないけど寝袋があるなら、畳の部屋で寝ても良いとのことです。

断る理由はないので、キャンプ場からは撤収しました。

やっぱり室内は暖かいです。おやすみなさい。


本日の歩行距離 : 約20km