僕の旅のこと

2016年5月〜8月の海外バックパッカー、そして2018年10月〜から挑む、みちのく潮風トレイル踏破のこと

25日目 : 工事中は歩きにくい

昨日とは打って変わって爆音いびきに起こされることもなく、比較的静かなフラットブースでした。

今晩も気仙沼の方にお世話になります。

震災後ボランティアとして気仙沼に入り、今は気仙沼市役所にお勤めのSさんです。

ややこしいですが、昨日とは違う方です。


そしてそのSさんがボランティアをしてた時にお世話になったという漁師さんのプレハブ小屋に泊めていただくことになっています。

漁師さんとご一緒したいなぁとも思ってたので、ご迷惑でなければお願いしてみるつもりです。


気仙沼の次は南三陸町なんですが、山を越えて町に入るんです。

なので、今日中にギリギリまで近くに寄っておきたいと思っています。


今日の出発は8時半ごろ。

海沿いに出るのが正解なのですが、どうせそのうち国道に出ないといけないので、近くの県道をそのまま下って、国道に入ることにしました。

ネカフェ周辺も工事してます。

ここには何ができるんでしょうか…

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歩いてると道路から「おーい!」と声が聞こえてきました。

顔をそっちに向けると、軽トラに乗った旅人Mさんが、「おーい!頑張ってねー!」とエールを送ってくれてました。

僕のやる気バロメーターがまた少しアップです。


ひたすらコンクリートロードを歩きます。

トイレが近いので、コンビニを見つけたら必ずと言っていいほど立ち寄ってます。

山の中だったら犬みたいにその辺でできるんですが、街中では流石に無理ですから。


2~3時間ぐらい歩いて、第一チェックポイントの岩井崎に到着。

本当にチェックポイントがあるわけじゃありません。自分で決めただけです。


岬の辺りに入ってから、突端の岩井崎に行くまでがまた一苦労でした。

歩いたと思ったら、通行止めになってたりして、道がさっぱり分からなかったので、見つからないように通行止めのとこを越えてきました。


気仙沼出身の元横綱銅像

手形もありました。手がでかい。

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側には龍の松。

幹や枝が津波の被害を受けてこのような姿になったそうです。

奇跡の一本松に通ずるものを感じました。

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今日はお休みみたいでしたが、塩作り体験館がありました。

写真を撮ったり自販機のジュースで一服したりして、少し長めの休憩を。

メモを見返したら、40分ぐらいここにいたみたいです。昼食休憩並みに休んでますね。


もう少し歩いたところに道の駅があるはずなので、昼食はそこで取ろうと思っています。

トレイルルートをずっと下っていくと、また工事で立ち入り禁止に。

ただ、昼休みなのか人の姿はありません。

工事区間10m程度を抜ければ普通に歩けそうな道につながってたので、そのまま突っ切りました。


この先はトレイルホームページでも国道に迂回路が設定されていたので、国道への合流を目指します。

途中警備員さんが「ここは大型車両の走行路なんですが大丈夫ですか?」と訪ねて来られました。

今までも大型車両が通る中、歩いて来てるので、「大丈夫です。」と答えて、そのまま先へ。

ダンプカーが3台ぐらい通って行っただけでした。

なんてことないなーと思ってると、国道手前でまた警備員さんが話しかけて来ました。

「ここは一般の方立ち入り禁止なんですが、どこから入って来られました?」と。

さっきの大丈夫ですか?は、そういう意味だったみたいです。

とりあえず謝って国道に合流。


工事中のとこは歩きにくいなーと思って歩いていると、精米所の前止まってた軽トラの運転席に座ってたおじさんと目があいました。

ぺこりとお辞儀をすると、どこまで行くのか訪ねて来られました。

八戸からずっと歩いて来てて、今日は陸前小泉という駅?バス停?を目指すつもりだということを答えると、助手席あたりからスッと甘酒の差し入れてくださりました。

僕、小さい頃から甘酒好きなんです。

お酒好きなのも当然な気がしますが、何にしてもありがとうございます。


道の駅には岩井崎から1時間半ほどで到着です。

何を食べるか迷った結果、値段とカロリーを考えてカツカレーの大盛りを注文しました。

メカジキの入ったカレーとかもあったんですが、こっちの方が安かったのです。


さて、ここから今日のゴールと決めている陸前小泉まで、Googleマップの最短ルートでも2時間弱かかるようです。


日が沈むまでには着きたいので、最短ルートで国道を歩いていきます。

交通量はやはり多め。

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一度だけドライブインのベンチで休憩して、陸前小泉に着いたのは、16時10分ごろでした。セーフです。


Sさんに連絡して、お仕事が終わるまで待つわけですが、冷え込みが半端ないのです。

今晩はさておき、この先テント泊で耐えられるのか不安になりました。

牡鹿半島を越えれば比較的都会になるので、ネカフェ泊を連発するのもありかもしれないですね。


17時過ぎにSさんから連絡が。

大谷海岸(道の駅があったとこ)で落ち合うことになりました。

BRTに乗り込みます。

BRTとは、まぁバスのことです。

震災後不通になった電車の区間にバスが走ってます。

国道を歩いてると見かけることがあるのですが、駅を出てすぐはバス専用路になってたりします。

大船渡の盛駅を目指してる時に、そんなことも知らずに専用路を歩いて怒られてしまいましたが…


ここから大谷海岸までは約20分。のはずが、めちゃくちゃ渋滞してて結構時間がかかりました。

Sさんも渋滞にはまってたようですが、僕より先に到着されてました。


南三陸町にあるタイ料理のお店に連れて行っていただきます。

失礼ですが、こんなところにこんな店があるのか…と思ってしまいました。

そこまで詳しくお話を聞けたわけではありませんが、店主の方は元バックパッカーだそうです。

それも沢木耕太郎さんの「深夜特急」世代。

まだネットもなく、現地でなんとか情報収集して旅をしていた時代です。

僕も海外に行った時、Kindleで「深夜特急」を読んで、胸が踊ったことを覚えています。


食べたのはセリ鍋とカレー、ドリンクはチャイ。

厨房からすり潰すような音が聞こえてきたので、一から手をかけて作ってるようです。

本格的なお味で美味しかったです。


Sさんもボランティアでこちらに入ったのがスタートということで、最近感じている、まとまりのないことを聞いていただきました。

本当にまとまりのない話をしてしまったので、若干の申し訳なさもありつつ…


食後は店主から、アイスのサービスをいただきました。これが甘さ控えめで、口直しにぴったり。


店を出て、今日泊めていただく小屋まで送っていただきます。

Sさんも含め、今回気仙沼でお世話になった方々とは、本当に数回、場合によっては一回しか会ったことがないにも関わらず、とても良くしていただきまして、本当にありがたいなぁ…と。

僕も旅人には親切にしようと思います。そこじゃないですね。


小屋の持ち主のKさんに、何かご一緒できることはないか伺うと、「鮭網でもやってみるか。」と言ってくださったので、明日は鮭網体験です。

ちなみにこの鮭網、いつもは夕方仕掛けて、翌朝上げるそうですが、明日の朝仕掛けてもらうことになりました。

風邪っぽいのと、疲れが溜まってるのを感じてたので、もう一泊させていただくかも…

 

本日の歩行距離 : 23km